筆者は「上級マニュアル」というシリーズにおいて、ずっと持っている価値がある書籍としてWindows OSを執筆しているが、その「ずっと持っている価値がある、何年後でも開いて読める」をさらに追求したのが本書『最終完全マニュアル』だ。
本書のテーマであるWindows Vistaは、すでに執筆時点でWindows 7のリリースを間近に控えており、しかも筆者はWindows 7の開発の一部に参加していたりもする。
このような中で、あえて執筆した背景には、「新しいOSが出るからこそ、Vistaの新しい魅力や活用がある」ということを示したからだ。
この時期に「Windows Vista」の分厚い書籍を出すことは、情報もまとまっており、また情報が更新されることも少ない、まさしく「永久保存用の最終版」である。
ちなみに、本書はWindows Vistaを単にまとめただけではなく、将来を見据えた「64ビット化」や「バーチャル化」に深く切り込んで解説している。
『古い=捨てる』という構図はもはや過去のものであり、優れた資産を永遠に使い続けるための知識そのものが『財産』であることを知ってもらえば幸いであり、また本書がそのような書籍であると自負している。