前回
の続き(今回は3回目)。
ARMベースのPC上のARM版Windows 11では、ARM版Windows用に作られたアプリはもちろん、x86用に作られた32ビットアプリだけではなく、x64用に作られた64ビットアプリも動作可能だ。
割り切った言い方をすれば一般的なアプリはSnapdragon搭載のARMベースのPCであっても気にせずに動作可能ということになる。
下画面のタスクマネージャーで確認できるが、ARM64アプリ以外にも本来x86系向けに作られた32ビットアプリ(x86)や64ビットアプリアプリ(x64)が普通に動作していることが分かる。
ただし注意したいのは、あくまでも動作するのはx86/x64用の「純粋なデスクトップアプリ」で無ければならない点だ。わかりやすく言うと下図における「アプリ層」からはみ出ないアプリのことを言う。
ARMベースのPC上のARM版Windows 11では、ARM版Windows用に作られたアプリはもちろん、x86用に作られた32ビットアプリだけではなく、x64用に作られた64ビットアプリも動作可能だ。
割り切った言い方をすれば一般的なアプリはSnapdragon搭載のARMベースのPCであっても気にせずに動作可能ということになる。
下画面のタスクマネージャーで確認できるが、ARM64アプリ以外にも本来x86系向けに作られた32ビットアプリ(x86)や64ビットアプリアプリ(x64)が普通に動作していることが分かる。
ただし注意したいのは、あくまでも動作するのはx86/x64用の「純粋なデスクトップアプリ」で無ければならない点だ。わかりやすく言うと下図における「アプリ層」からはみ出ないアプリのことを言う。
アプリジャンルで示せば、ワープロ・表計算・テキストエディター・ビューワー・プレイヤーなどはこの「純粋なデスクトップアプリ」にあたりARM版Windows 11(CPUがSnapdragon)でも正常に動作する。
動作速度は気になるかもしれないが、そもそもこのようなデスクトップアプリを動作するうえで気になるような速度低下は存在しない。速度的な感覚は個人差はあるとは思うが、理論上速度低下が存在しても実用上の重さは感じることはない(下画面は「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」、32ビットアプリだが普通にARMベースPCでも動作する。ただしゲームを動かすことについては推奨されない、後述)。
一方、「アンチウィルスソフト」はシステムに食い込んで動作、「仮想CD系ソフト」は仮想デバイス(デバイスドライバー)として動作、「仮想マシンソフト」などもエミュレートするためにハードウェアと密接に絡むため、これらはARM版をサポートしていない限り動作しない。また、先に動作するとしたアプリでも特定ハードウェアを支援する機能などは動作しない。
また、見落としがちだが「動いても動かすべことは推奨されない」のがゲームだ。
ローカルでのすべてが完結するゲームであれば構わないが(トランプゲームや上海など)、アカウントを利用してネットワークにアクセスしながら課金要素やランキングのあるゲームは、ARMベースのPCでは「ARM版対応を明記」していない限り、ゲームが仮にARM版Windows上で動作したとしても利用はお勧めしない。
これは、ARM版Windowsではx86/x64用アプリをエミュレーションで動作させているゆえに、エミュレーションで動かす=エミュレーターでチートしていると判定される可能性があるからだ。
仮に今は動いたとしても、将来のバージョンアップにおいてアンチチートで止められる可能性があるほか、チート判定でアカBANなんてことになるとシャレにならない。
「ARM版Windowsに対応を明記したゲーム」以外の動作は、スムーズに動作したとしてもエミュレーターに悪意ありと判定される危険性が存在するということだ(下画面は、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、あくまでもベンチマークである)。
以上の点で、自身で納得できない部分があれば、ARMベースのWindows PCではなく、素直にIntel/AMD CPUを搭載したWindows PCを選択すべきということになる。
筆者の作業環境に照らし合わせたうえでの選択を述べれば、PCは何台も所有しており、いわゆる重い作業はデスクトップPCやハイスペック系の大型ノートPCでこなしている。
そのうえで、モバイル時に必要なものは? といえば、バッテリーの持ちがよく、5G通信ができて、ファンレスであるARMベースのPCだ。
逆からものを見れば、同じARM系CPUを搭載するiPadやAndroidタブレットと比較して、ARM版Windows 11であればWindowsアプリのほとんどが動くという大きなメリットがあり、この点と値段をどう捉えるかは作業内容・手持ちのアプリ・環境次第といえる。
個人的にはハイスペックであるものの、発熱の問題でサーマルスロットリングが起こり、結局スペックを生かしきれずにファンがぶんぶん鳴ってイライラさせられる高性能CPU搭載ノートPCよりも、ARMベースのPCでモバイルなりの作業をサクサク行うほうが好きだ。